時事ネタシリーズ『汗』

2021.6.11 コラム

そろそろ気温も30℃を超える日があり夏本番まであと少し。
この時期になると、暑さに慣れておらず身体がだるくなりやすい季節ですよね。

人体は体温が上昇したときに発汗し、生体活動の均衡(恒常性)を保つために体温調整します。
特に夏場は上手に汗をかき、身体から無駄な熱を逃がすことが健康維持にとって重要です。

汗腺は人体におよそ200万~500万個あると言われており、
この数は3歳前後までに遺伝や生活環境の影響を受け形成、その後死ぬまで数が変わることはないと言われています。
またすべての汗腺のうち活動している(汗をかくことが出来る)汗腺は能動汗腺と呼ばれ、使われないと2~3年で徐々にその働きが衰えると言われています。
これが通称「冷房病」と言われるもので、正式な名称は「能動汗腺衰退症」といいます。

では”良い汗”をかき汗腺を鍛えるには、どうすればよいでしょうか?

まずは適度に水分を取り運動をすることが大切です。
運動は汗腺機能を鍛える効果があります。

次にクーラーに入り浸らないこと。
空調が行き届いた居住空間に慣れた現代人は、汗をかくことが苦手だという方も少なくありませんが、
汗をかかない生活をし続けると、老廃物がたまりベトベトした”悪い汗”しかかけなくなってしまい、不快感の原因になることもあり悪循環。

本来”良い汗”は、ほぼ水分でサラサラとして蒸発しやすくニオイも少ないものですから、意識的に汗をかく機会を設けるようにしましょう。

ちなみに
汗には体温調節のほかに、車でいうところの「ワックス」のような働きがあるとも言われています。
皮膚の表面に吹き出た脂とともに、肌全体をコーティングし、乾燥や直射日光、紫外線といった外的な刺激から守る働きがあるのです。
よく「汗をかいたらすぐにシャワーを浴びるのがよい」といわれますが、シャワーを徹底的に浴びて皮膚表面の皮脂まで落としてしまうと、
「ワックス」がはがれてしまい、肌が無防備な状態になってしまいます。

汗を流すのは大切ですが、「軽くシャワーのあと、しっかり保湿」というのが、特に乾燥肌体質の方には重要な夏のスキンケアの秘訣といえます。

皆さんも、夏本番へ向けて、『汗活』に励みましょう!!